身内切り（ライン切り）は人狼陣営が行う戦術のひとつ。仲間に対して不利になる行動を敢えて行い村チームからの信頼を勝ち取る戦術の総称。代表的な身内切りは２パターンある、順に見ていこう。
日中、仲間の人狼に投票する
仲間の人狼をＡさんと仮定して話を進める。
メリット
「私は前日Ａに投票している。仲間に投票する人狼などいない」というアリバイを作ることで村から信用を得られる。
デメリット
あからさまに仲間の人狼が疑われ票が集まった場合は特にフォローせず仲間へ投票してしまうのは無難な一手。
自由投票の日に仲間の人狼に投票することは単純に仲間が吊られるリスクが上がる。ただし吊られなければアリバイ工作として使えるので悩みどころ。
占いを騙り、仲間狼を占い「人狼でした」と事実を言う（逆囲い）
人外が黒（人狼）に白（人間）判定を出すことを囲いという。これは囲いの反対なので逆囲いとも呼ばれる。仲間の人狼をＡさんと仮定する。
メリット
ほぼ確実に「Ａを処刑して霊結果を確かめよう」という流れになる。霊結果は勿論人狼となるため１匹人狼を見つけた占い師として信頼度が上がる。
デメリット
仲間の人狼をもれなく犠牲にするので信用を勝ち取れる自信がなければ非推奨。
逆囲いについてのより詳細な内容は以下記事も参照してほしい。
身内切り・ライン切りの必須事項
ここまで身内切りの詳細を述べたが、これには成立する為の絶対条件がある。それは霊能者がいなければならないということ。
死んだ人が狼である事実が伝わらなければ折角身内を切っても村チームには身内かどうかもわからないのである。
身内切りは霊能者が生存している間に行わなければ単に狼不利な状況を作ってしまうことに注意したい。
また霊媒が狂人や狐の霊騙りに乗っ取られていた場合－－－つまり真霊媒がそもそもいない場合も意味をなさない。
システムによっては身内切り・ライン切りにならない
投票のルールによっては身内切りしたくてもできないことがある。それは一斉投票ではなく、１人ずつ順番に投票していく場合である。
10人村、２狼で初日に狼と人間が吊り候補になった。左から順に投票と言うルールで、右端のあなたは最後に投票する。
あなたは人狼で、相方が吊られそうになっているがここは身内切りしようと決めた。
10人目 あなたの投票順が回ってきた。人間に3票、相方の狼に6票入っている。あなたは相方の狼に投票した。
さて、これは身内切りになっているだろうか？答えはＮＯである。
投票が一斉ではなく順番に行われる場合は、後半の投票がゲームに与える影響が大きい。
今回のケースでは貴方に順番が回ってくるまでに既に覆せない票数になっている。
この場合は身内に投票したところで処刑先が変わらないので身内切りにはならない。
このルールではもう処刑先を覆せない数にしたタイミングの票－－－すなわち決定票を入れてトドメを指した場合のみ身内切りとなる。
霊媒師抜きでも成立する身内切り・ライン切り
先に「霊媒師がいることが前提」と書いたが例外もある。代表は最終日進行である。
３狼いる１３人村で昼３人の最終日になりこれまでの票を洗うことになったとしよう。このとき最多得票にすべて投票している人は必然的に白くなる。
なぜならここまでに２匹の人狼が処刑されており最多得票に入れた人は２匹の人狼にどこかで必ず投票していることになるからだ。
この投票に身内切りが混ざるケースは往々にして発生する。霊媒師がいなくても成立する身内切りの代表例として頭の片隅に置いていただけると幸いだ。
身内切り・ライン切りはダサい？
これらの戦術を総じてダサい・かっこ悪いとする風潮がある。「チーム戦でありながら仲間を売る行為は美しくない」という考えのようだ。
ＧＥＮ個人としても理解はできるのだが、客観的に相方が怪しかった場合そこを攻めることそのものに不自然さは感じない。
狼になったときに大切なのは村人陣営の視点を常に忘れないことにある。
狼をひいたとしても相方を含め全員がグレーの状態を想定し、客観的に誰が狼らしいかで議論を進めていった方が狼としては肩の力が抜けてやりやすくなる。
その道中で身内切りが発生したとしても、乱暴な言い方が許されるならそれは身内切りではない。色に関係なく同じプレイングをした結果に過ぎないとＧＥＮは考える。
完全否定論者の方がいくら力説しても、現実問題として結局やる人はやります。考察の幅を広める意味ではどの道一定の理解は必要でしょう。ＧＥＮがやるかは同村した時にでもチェックしてみてください（悪い顔
