初心者が多く入る村では初心者配慮がなされることが多いが、このゲームは特段初心者に対して厳しいゲームとされる。以前の記事ではプレイヤーの立場でできる初心者配慮を列挙して解説した。
今回はゲームのルールや仕様を自由に決定できるGM(ゲームマスター)・村長の立場からできる様々な初心者配慮をご紹介。
基本用語の簡易的なまとめを作り、配布する
対面人狼では積極的に行われている初心者配慮。GMが用意したグレラン、ローラー、色といった基本的な人狼用語の解説文を作り、あらかじめ配っておく。
「自力で調べろ」という意見は今も昔も多いが初心者がどこまで用語や戦術を理解しているかを事前に把握することは困難な為、最低限知っておいて欲しい用語集を配るだけでもゲームの進行がスムーズになる効果がある。
役職毎の簡易的立ち回りを事前に伝える
初心者に非常に多いのが「役職の意味や仕様は知っているが、その役職をひいたときどう動けば良いのかわからない」というもの。
全パターンをGMから提示すると参加者の自由度を奪ってしまうが、最低限の立ち回りを役職説明の下にメモ程度に書くだけでもより落ち着いてゲームに参加できる。
初日はランダム白(お告げ)ルールにする
ランダム白(お告げ)とは初日占いありのルールの際に、GMから無作為に選んだ人間を一人伝えると言うもの。つまり初日の占い結果が必ず白になる。
初日黒出しは狼だろうが人間だろうがほぼ初日吊りされる。これは実質ゲームに参加できないことを意味する為、初日はランダム白(お告げ)というスタイルにすると、騙りを含め占い結果で初日から黒が出ることがなくなり、全員が最低限ゲームに参加し、経験を積むことができる。
人狼そのものの経験はもちろん、その村の仕様に不慣れな人が初日に問答無用でいなくなるのはGM的にも悲しいものがあるので、これをケアする意味でも有効なルール。
投票時に発言機会を設ける
対面人狼でよく使われているルールのひとつ。議論時間終了後のタイミングで全員に一人ずつ
質疑応答をはじめ自由に発言可能な時間をとる。議論時間中会話に入り込めず寡黙だった人にもある程度ロスタイムが与えられる効果がある。
昼の展開によっては議論時間を延長する
GMの裁量で状況に応じて昼時間を延ばす。たとえば内容の薄い話を淡々と長時間続けた場合、通常は議論潰し・発言稼ぎととられがちだがその分時間を延長することでリカバリーする。
初心者ほど発言時間に対して内容が薄くなる為、短く簡潔に発言を伸ばせる経験者との差を配慮したルール。
疑問点は昼時間中に時間を止め解説する
初心者限定で議論内容に不明瞭なところがあった場合は素直に「わかりません」と言ってもらうようにする。
このタイミングで一度議論はストップさせて誰かの解説を挟む。解説はGM、プレイヤーどちらが説明しても特段問題はない。初心者に不明瞭な点が残ったままゲームが進み、置き去りにされることを避ける為に作られたルール。
わけがわからないまま勝敗が決しても初心者が積む経験としては薄すぎる上、なにより面白く感じにくい。本気で初心者配慮を考えるなら時間の許す限り理解度を高めてもらえるよう尽力しよう。
暴言・煽りの禁止(規制)
厳密には初心者に限った話ではないが、ゲームに不慣れな時期に恫喝的・威圧的口調の多い村に入った際には「精神的に傷つきたくない」という心情からゲームを投げたり、ただただ流されるプレイングになる初心者は非常に多い。
戦略的RPの一環として口調を荒げるプレイスタイルも存在するが、初心者が多い村ではあらかじめ禁止しておくことをお勧めする。
人狼を初めてやる友人が初心者として村に入ったとき、どんな村なら安心できそうかーーーこんな視点で詳細を決めていくと良いでしょう。