人狼は推理と説得のゲームといわれる。GENも全く持って同感だが、確率の低い・高いを知っておくことは推理・説得、そして行動材料として有用と考えている。
今回はオーソドックスなケースにおけるグレーの中の狼率とそれを使った考察をご紹介。
グレーの中の狼の割合を計算してみる
15人 狼3 狂1 占1 霊1 騎1 残りは市民の村を考える。
オーソドックスに2-1陣形、真狂-真で進めた場合、残り12人がグレーとなり、グレーに3匹狼がいる状態になる。
人間を吊り続け、占いが残された場合
2日目 グレー10人中3狼 狼率30%
3日目 グレー8人中3狼 狼率37%
と、ゲームが進むに連れ狼率が高くなることがわかる。占いや霊が噛まれても、吊り位置のグレーは日に日に減っていく。
昼に運良く狼が処刑できても夜死ぬのは確実に人間。分子より分母が減るスピードの方が相対的に速いことがわかる。
グレーにいる狼の割合は終盤ほど増えやすい
この事実を知っているだけで考察・行動の幅が広がる(勿論初日・2日目といった序盤に連続で狼を吊れた場合などはこの限りではない、あくまで傾向である)。
グレーの中の狼の割合を生かせるタイミング
狂人の騙りに使える
これは狂人が騙る時に便利な情報となる。たとえば狂特攻を成功率は最初占った日の翌日が最も高い。
霊媒騙りの時も近い考え方が可能。初日はグレー吊りで最も人間を吊りやすい日でもあるので、狂人が霊騙りしたとき黒を出すなら2日目が無難。この日が真と結果を違える確率が最も高い日だからだ。
真占のアピールに使える
狂特攻がやりにくいタイミングで黒を出すのは真アピのひとつ。
例えば最終日まで真占が残された時にグレーから黒を見つけたら「狂人なら危険すぎる行為→本物ぽい」という論理が成り立つ。
グレランのベストタイミングがわかる
COのないグレーからランダムで処刑することをグレランという。グレランは初日頻出の戦術だが、前述のとおりグレランで狼を吊れる確率は初日が最も低い。初日から役職ローラーを推奨する意見が出てくるのはこのためだ。
なおこのデータだけでは初日グレランは悪手に見えるがグレランは狼が人間に票を集めがちになる。しかし初日Aさんを処刑し翌朝に霊媒結果でAさん白と出た場合、Aさんに投票した人を洗えば狼候補を絞れる。ゲーム序盤に人間が処刑されたからと言って決して無駄吊りとはならないわけだ。
役職COがあると必ず議論されるこの2つの吊り方---一長一短なので性質を理解した上で使ってみて欲しい。
初日グレランは微妙な戦術という認識は投票情報が少ない国で顕著です。投票情報が多く発表される国では初日グレランはむしろ積極的に行われています。